バルサ電動機




◆零戦22型

(飛行編)

記念撮影
初飛行を前に3機で記念撮影。これらの機体は模型の製作対象として、また空飛ぶ機械として魅力あります。
しかし実機は紛れもなく兵器であり、こうして一緒に並べて喜んでいられるのも平和な時代だからです。
第二次大戦の前夜、僅か数年の間に日米欧で戦闘機は飛躍的な発展を遂げて完成の域に達した訳で、動機はどうであれエンジニアリング的には素晴らしいこと、人間のエネルギは凄いと思います。
この3機を並べて造形を眺めるだけでも戦闘機/攻撃機として高性能だったことを想像できます。
今回の製作には少なからず時間がかかっています。特にほぼ自作のP38ライトニングをもう一度作れと言われたら躊躇します。
それだけに今回一緒に撮影できたことは私にとっては嬉しい限りであり、キットから製作するからこそ得られる満足感を味わうこともできました。
ラジコンを趣味として良かったと思う瞬間です。
今までは壊さないように飛ばしていましたがこれで解禁、思い切って飛ばします。(2010年11月27日)
初飛行成功
初飛行は熊本の甲佐で敢行、この手の機体の経験豊富なごくらくトンボさんに手投げしてもらいました。
手投げ後に急激に上昇、ヒエ〜、更に左癖が激しく何とか機体を立て直してトリム調整するも上手くトリムが合いません。
暫く旋回しながら機体の様子を観察すると、スロットルを上げると左に取られながら上昇。モータのスラストが不足している印象。
しかし低速で失速に入り難く安定しているので、写真撮影のために何度かローパスすることはできた。
低速で安定しているので引込脚を出して着陸にトライ。上手く接地はしたがそのままお辞儀してしまった。
機体は無傷ですが予想通り引込脚のカーボン脚が根本から折れ、受け部も割れてしまった。残念!
無事に帰還したので初飛行は成功です。本日気付いた点を見直して次回の飛行に備えます。
色々ありましたが飛行する姿は・・・しびれます。(2010年12月12日)
調整
昨年12月に初飛行したっきり放置状態、挙げ句の果てにモータや受信器を他の機体に搾取されて・・・。
これはいけないと思い立ち、飛べる状態に復帰させた。初飛行の記憶から頭上げの改善が必要。
モータのダウンスラストをみると2度くらいついており問題なさそう。重心をしっかりとチェックすると、テールヘビー、これが原因か。
機種に20gのおもりをいれて指定の重心位置になった。どうして気付かなかったのだろうか・・・?記憶の彼方です。
モータは前よりも非力なウエイポイントの2209を搭載。これで素直に飛んでくれるハズです。
今回の作業で機体表面をペタペタ触ったが塗装剥げは皆無。ミッチャクロンは有効であることを再確認。(2011年9月29日)

(製作編)

最後の機体
一式陸攻からP38ライトニングと続いた1/16スケールの機体製作、いよいよ最後の零戦22型の製作開始です。
この機体は大分のWCNさんから譲ってもらったもので絶版の貴重な機体。
胴体の組立から開始。部品が細かすぎて面倒くさいです。また、図面も分かりにくく、少し大変かも・・・。(2010年10月17日)

胴体進行中
バルサを接着してブロックを形成。バルサは接着すると空洞が形成されるようにカットされている。設計者のこだわりが窺えます。
胴体は1.5mmバルサでプランク。曲げ癖は水分を含ませて適当な円筒に巻き付ける。
これまでは自然乾燥させていたが、説明書にドライヤで乾燥させると良いとの記載があったので試してみると、上手い具合に湾曲してくれた。
尾翼周り、フィレット部、キャノピーの前側にバルサブロックを接着して一応全ての部材が取り付いた。
尾翼周りを少し削ってみた。時間はかかるが意外と上手く成形できそうな気がする。
説明書には「実機資料を参考に丁寧に仕上げること」との注意書きがあります。(2010年10月21日)
主翼製作
主翼は例の如くレーザーカット特有のバルサシートがスパー代わりのモノコック構造、墜落するとバラバラ(笑)。
引込脚の取付台はさすがにベニア板であるが他は全てバルサ、製作はさくさく進む。
主翼のフィレット部の整形が面倒、大きさは実機資料やプラモデルの写真を見ながらバランスの良い大きさに調整。
リポ電池の固定方法
設計図によると電池はモータマウントの上面に搭載するようになっているが、どうやってアクセスするのか??
そこで機首部を取り外ししてここからアクセス可能とするために、防火壁を改造して電池の出入りと機首部の固定をできるようにした。
そして生地完成!
尾翼を組み立てて胴体に仮固定、さすがにレーザカットのキット、各パーツがピッタリと嵌り気持ちが良い。
これで生地完成となった。
フィレット部や機首部は乾電池にサンディングペーパを貼り付けて逆アールを再現。なかなかの出来映えになったが、フイルムは上手く貼れるのか〜。
全体のサンディングは完了しているが、気に入らない箇所もあるので、少し時間をかけて修正です。(2010年10月24日)
メカ類
引込脚はGWS製。脚はカーボンロッドを選択。サーボの配置とリンケージ方法は要検討。
エルロンサーボは5gの薄型(厚さ8mm)、エレベータ/ラダーはJRの6g、引込脚サーボはロビンブランドの専用サーボ9gとした。
モータはハイペリオンの1910、アンプは20A、リポ電池は2セル850mAhを用意した。ペラは7インチの3枚ペラ。
受信機は2.4ギガの6chとした。これだけ機体が小さいとアンテナ処理が難しく、こんな場合は2.4ギガのアンテナは魅力的。
全体は
カウリングとキャノピを切り出して取り付けて建て付けをチェック、今のところは問題なし。
機体とメカ類を合わせてちょうど300g、フイルム+塗装で+50gとして全備重量350g。
翼面積9dm2なので翼面荷重は40g弱、意外と軽々と飛ぶかも。しか〜し小さな機体です。(2010年10月28日)
進行中
引込脚のリンケージ、スペースの関係でピアノ線の形状を何度も調整して終了(少し大変でした)。
機体はパテ埋めを行ってサンディング。胴体側面の曲面も上手く再現できた。
動翼をヒンジで固定して段差を落として、サンディング終了。尾翼周りはなかなかの出来映えです。
動翼のリンケージもほぼ完了してます。
ダミーエンジン
この機体は部品が細かく、それでいて説明書も不親切なので、気を付けないと取り返しがつかいないことに。
生地完成まで行き着けばそれなりに満足感は得られるが、その前段階で多くの人は挫折して(というか面倒くさくなって)中断しているようだ。
作れるものなら作ってみろ・・・みたいな設計者からの挑戦状みたいなキットであり、その典型がダミーエンジン。
一式陸攻でも同じものを製作したがとにかく面倒くさかった記憶がある。今回はどうしようかな〜。(2010年10月31日)

気合いを入れて一気に製作。着色してモータマウントの前面にネジ止めして完了。
次はフイルム貼りです。(2010年11月3日)

キットにはプラ製のスピンナーが2個付属しており今回は1個を3枚ペラ用に加工した。着色すればスケール感アップ間違いない。
フイルム貼り
進行中。フイルムはオラライトを使用、最近は小型機にフイルムを貼る機会が多く以前よりは上手くなってます(笑)。(2010年11月11日)

で・・完了。フィレット部はアイロンの温度を低から高へと調整しながら貼っていくと思いのほか上手くできました。
塗装前にもう一度アイロンをあてて緩みをとれば完璧です。次は塗装工程です。(2010年11月13日)
塗装完了
塗料はAS−1(暗緑色)とAS−2(明灰白色)、プライマーはもちろんミッチャクロンを使用。
日の丸はカッティングシートから切り出して貼り付けて完了。
スピンナは銀色で塗装、ミッチャクロンのお陰で剥げる心配なし、プロペラは茶色で塗装する予定。
この状態でモータを回してみるとスピンナーの偏心もなく快調、2セルでもオーバーパワー気味。
艤装
尾輪はピアノ線を使って固定式とした。スポンジタイヤと相俟って衝撃吸収を確保。
カウリングは製造時の失敗で肉厚の薄い箇所がありペコペコ。一応裏打ちしてから塗装したが、デコボコが逆にリアルと勝手に納得。
次はキャノピーの塗装等々・・・パイロットも軽量紙粘土で製作しないと・・・初飛行は近いかも。(2010年11月14日)
リンケージ完了
ラダー/エレベータはノイズレスチューブに1mmピアノ線を通して完成。端部は単純にL型に曲げてラダー/エレベータのホーンの穴に通すだけ。物理的に抜けないような位置関係にしてある。
エルロンはピアノ線のみでリンケージ。サーボとエルロンのホーンの間の距離を測定して、これに合わせてピアノ線の両端をクランク型に曲げて完了。
最終的な微調整は送信機側で可能。小さな機体なので強度的な問題はないハズ。
全体レイアウト
全てのメカを機体に収容してみると干渉することなく全てが上手く納まることを確認できた。
エルロン/エレベータ/ラダー/引込脚の全て上手く作動。設計図に記載の作動量も問題なくクリア。これでひと安心。
この状態で全備重量340g弱、あとは引込脚カバーと人形くらいなのでほぼ目標の350gになりそう。
塗装のベースにはミッチャクロンを使用したが、その後の作業で塗装が剥げることがなく、安心して機体に触ることができる。やはり優れものです。(2010年11月17日)

受信機は2.4ギガなのでアンテナ処理が簡単。この大きさでエレベータ/ラダー/エルロン×2/引込脚の計5個のサーボ仕様。
人形を製作して搭乗。キャノピーに着色して仮固定。
キャノピーの塗装はマスキング後にミッチャクロンを塗布してからスプレーで着色。そうするとマスキングを剥がす際にマスキングテープと塗料の境目が綺麗に分離する。これは新発見!。
ペラをシルバーに着色、この際にっもミッチャクロンは有効。主翼前縁には黄色のカッティングシートを貼り付けた。
これでほぼ完成。飛べる状態になったが艤装にもう少し時間が必要。
P38ライトニングとの2ショットです。いい感じです。(2010年11月20日)
電池の出し入れ
機首の機銃部を取り外し可能にしてあるがキャノピとの干渉どうするか悩んだあげく、キャノピの前側を分割式として解決。
見切りラインがキャノピーのフレーム部にとすることで違和感なし。電池の出し入れは簡単になった。
引込脚カバー
透明のプラ板を加工して塗装。スケール感アップです。
あとはロールバーとアンテナを取り付けて、水平尾翼に機体番号を書き込めば終了です。(2010年11月21日)
これで完成です
アンテナは竹製で可撓性あり。乗員の背面にロールバーを固定。
白のカッティングシートから機体番号を切り出して垂直尾翼に貼り付け、主翼には赤いラインを入れて・・全て終了。これで完成!
この機体の翼面荷重は40gを切るので比較的ゆっくりと飛ばすことができるはず。
初飛行は一式陸攻、P38ライトニングと一緒に記念撮影後を予定。しかし、飛ばさずに部屋の中に飾っておいても良いかな〜とも思っています。(2010年11月24日)


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