バルサ電動機



◆パイロットJr.100

(飛行編)

素晴らしい!
デザインが決まらないまま部屋に置いておくのも勿体ないので、飛ばしてみることにした。
ラダー動翼の面積が少ないので念のために舵角を120%に拡大して初飛行に臨むことにした。前輪は固定式ながらグランドループに入ることなく地面から楽々離陸、上空でトリムを合せて様子を見ると、ラダーを切るとお尻を振りながら方向転換します。
舵角が大きいようです。以前、シングル機の経験のある大先輩から、当時の機体は重心の前後の側面積と上反角が上手く設定してあったとの話を思い出しました。ラダー動翼の面積は大きければ良いというものでもないようです。
上空での安定性は抜群、飛行中の姿勢もきれいで素性の良さを実感。着陸も簡単で初飛行成功!
・・・で、普通なら機体のインプレ終了ですが、その後、飛ば込むにつれてこの機体の素晴らしさが分かってきました。
シングル機として運用する場合、ラダーは中立⇔最大舵角でON/OFF的な制御になり尻を振りながら飛ぶことになります。しかしプロポで飛ばす場合、この機体はスティックの動きに素直にリニアに反応して旋回します。この感覚は、私が飛ばしたラダー機(ムサシノ機だけですが)とは明らかに違います。飛行中はラダー機であることを忘れるほどです。
側面積の影響が大きいとは思いますが、尾翼周りの剛性の高さと、ガタのないリンケージが寄与しているのかもしれません。
これは良いということで、急遽、O形さんがオーナーさんになりました(勿論、飯塚のoteruさんも了解)。
真っ白なので視認性を心配しましたが、リブが少し透けて見えるので上空で姿勢が良く分かります。このままでもよいかも。
この機体、さらに飛ばし込むと新しい発見があるかもしれません。(2014年9月7日)



(製作編)

シングル専用機
ラジコン技術の1969年3月号に掲載された機体、製作記事は「日ましに飛ばす場所がなくなってきている今日・・・」で始まります。
この機体は飯塚のoteruさんのためのシングル機として製作、諸般の理由からエレベータは可動式。
大きさは概ね前作のフレンドグッピーと同じなので、モータ等の選択で悩むこともなく、さらに足回りはムサシノ機のものが使えるので、殆ど手持ちの部材で製作可能。
主翼は2mm、胴体は3mmバルサで作るとして600g以下で仕上がるハズ。
まずは主翼リブから。(2013年6月9日)
主翼製作
いつものようにベニヤ板のテンプレートを作ってリブを削り出し、矩形翼なので効率良くリブが完成。
製作手順はいつもの通り、翼端のR部も再現します。
構造が単純なので製作も簡単、捻じれの無い主翼ができています。(2014年6月16日)
主翼完成
翼端を無理なく平面にするにはコツが必要、今回はこれまでで最も上手くできました。
左右の翼をカンザシ+エポキシで固定して生地完成。
 
胴体
胴体は3mmバルサと胴枠としての5×5mmバルサで組み上げた。リンケージはいつもの空野式、予めフレキチューブを組み付けて完了。
脚の取り付け部は3mmベニアで製作して胴体にしっかり固定。
主翼の取り付けはゴム式にするために4mm竹ひごを利用、フイルム貼り後に接着。
脚の固定もOK、これで胴体が生地完成。主翼を載せると良い雰囲気です。
尾翼は、前作のフレンドグッピーで上手くいった構造を採用。今回は3mmバルサを1mmバルサで挟んで接着、剛性と軽量化を両立できます。(2014年6月22日)
生地完成
尾翼完成、剛性高いです。燃料タンクのハッチの丸みは本機の特徴、全体のバランスを見ながら整形が必要。
これで生地完成、仮組みすると太い胴体が特徴的で存在感があります。いい感じです。(2014年6月24日)
工具
べ二ヤ板やバルサ材のカットに活躍するのがレザーソー細工鋸で刃厚が0.3mm、切れ味最高、東急ハンズで入手。
作業効率、精度は工具に大きく左右されます。
電池ハッチの製作完了。
ハッチの後方には風防が取り付くが、この周辺の構造が不明。幸い手元にあったパイロットJr.200の原寸図面を参考にして自分なりに決定。構造的に矛盾は無いはず。
フイルム貼り完了
フイルムはオラテックスのナチュラルホワイトを使用。このフイルムは良く伸びるので非常に貼りやすく、単純な構造と相まって、これまでで一番の仕上がりとなりました。フイルム貼りの回数は多い方なので、一応、上手になっているのか・・・。
絹張りのような機体となりました。重さは、
主翼:132(92)g、胴体:138(119)g、ラダー:10(7)g、エレベータ:37(27)g、脚:60g ( )内はフイルム貼り前
ここまでの重量は380gとなりました。(2014年6月30日)
リンケージ
0.8mmのピアノ線に1.2mmのピアノ線を半田付け、フラックスを使って確実に固定します。
ホーンはいつものようにベニア板から製作、これまでトラブルなし、見栄えも良好。サーボはニュートラル性の高いミニサーボを使用予定。只今空輸中。
電池ボックス
ここもいつもの構造、電池は3セル2200mAhまで搭載可能。アンプ/モータは共にOS製、信頼性高いです。
蓋はマグネット固定式、閉じるときにカバッと気持ちの良い音がします。
完成
車輪はマトリックスから販売されている45mmのアルミホイールを使用。足元がオシャレです。
これで完成!サーボと受信機を除いて640g、しっかり補強してテックスフイルムを使用しての重さなので大健闘。機体の仕上がりは素晴らしいの一言です(手前味噌ですが・・・笑)。
あとはオーナーさんにお任せすることにします。(2014年7月4日)


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