バルサ電動機



Aeronca C3

(飛行編)

初飛行
完成したらすぐに飛ばしたくなる。早朝に飛行場に到着して準備。いつものように記念写真を撮って、舵の方向を確かめて上空へ。
トリムはエルロン方向で右側に大目に入れることになった。フィルム貼りの時に主翼が捻じれた様子。
飛びは・・・ひどいもので、アドバンスヨーが出てしまいラダーなしでは上手く旋回しない。ラダー機かと思うほど。安定性も良くない。着陸させて、これは廃棄かと考えたほど。
熊本のごくらくトンボさんに電話で連絡、40年前に製作された大型のエアロンカも同じような感じだったとのこと。重心が低いいわゆるパラソル機では仕方ないとの結論に達した。
しかし、これで廃棄するのも勿体ないので、まずはエルロン⇒ラダーミキシングを30%に設定。さらに重心位置を1cmくらい前方に移動させて、再度飛行。これがうまく効いてアドバンスヨーが解消、さらに安定性が良くなり随分飛ばし易くなった。飛行姿勢は若干前のめり気味。
重心を5mm戻してみると、良い感じ、飛行姿勢も実機の写真でよく見るような感じになった。
飛ばしているうちに、パワーをかけて飛ばすと綺麗に飛ぶことに気付いた。飛行機の性格上、ふわふわ飛ばすイメージがあり自ずとパワーを抑え気味にしていたのが不安定性を助長していたようだ。
これで思い通りのコースを飛ばすことができるようになり、ループ、ロールも難なくこなす機体に変身。
そんなことで結局は満足できる初飛行となった。完成までに長時間を要したが、未完成のまま放置という悪循環から脱却できて良かった。
もう少し手を加えてスケール感を高めていきたい。一番の目玉はダミーエンジン!アイデアあり。(2018年10月21日)

整理整頓
コックピット内のサーボ、受信機、配線をきれいにまとめてトラブル発生を未然に防ぎ、さらに厚紙で作ったカバーで覆った。外部から見えるのはエルロンの延長コードだけとなった。
計器類は付属のシールを使用、しかしリポ電池のアクセス開口の上部で外部から見難い位置にあるのが残念。
ウインドシールの周囲は黒のカッティングシートを貼り付けた。随分締まって見える、
エルロンのトリムずれは、主翼の捻じれではなく、モータのサイドスラスト不足(良く見るとほぼゼロ)。完成を急ぐあまりワッシャを入れるのを忘れていたようだ。今度はしっかりとサイドスラストを付けたので、トリムは必要なくなるはず。
ダミーエンジン
随分前にヤマさんからCOX049を4個を拝借、いつか回そうと考えているが、その中に2個は固着しており回りそうにない。ヤマさんの了解をもらったのでこの2個でダミーエンジンを製作。
要は排気口のところで切断、これにバルサの下駄をはかせて着色しただけ。これを機首に接着して出来上がり。マフラーが無いのはご愛嬌。
これでこの機体は完成!(2018年10月27日)
完成
晴天のもとで撮影。思いのほか上手く撮れるもので満足。
操縦自体はコツが必要だがコントロールできる範疇なので飛ばして面白いから不思議。
実機は1930年頃に完成。複葉機から単翼機への歴史的かつ技術的な転換期の機体。ラジコン機もなかなか味のある機体でした。(2018年10月28日)
設定値
舵角 エルロン±10mm、エレベータ±16mm、ラダー±22mm EXP:各舵20%
エルロン⇒ラダーミキシングは微調整、結果、右側:40%、左側:20%となった。
モータは、TechOne HobbyのAS2212−10(KV1250)。リポ3セル1500mAh、ペラ8×4(エンジン用)で中スロー5A、最大で12A(144W)。モータのデータから144Wで推力は約700g。自重と推力がほぼ同じ。飛行時間6分で残量65%、12分で残量25%となった。
特性
約1時間飛ばしてほぼ癖を掴むことができた。失速限界とその時の挙動も分かったので、目線以下の高さでかなり狭い空間を自在に飛ばすことができるようになった。(2018年11月3日)
厄払い
何だかんだ言いながらも飛ばして面白い機体。旋回時の安定性は目を見張るものがある。胴体の側面積が機体の横滑りを規制しているようで(表現が正しいか分からないが)、思い通りのコースで旋回する。
これは目線の高さで飛ばす際に有効、気を付けるのは失速。
本日、見事に失速に入って墜落。高度は1mくらいだったので何と損傷なし、唯一のダメージはモータのシャフトが曲がったこと。これで厄払いが終わったと理解。
モータシャフトを交換。この手のモータはシャフトを抜くのが難しい場合が多いが、今回は上手く抜けてラッキー。曲がったシャフトを見るとDカットが軸線を挟んで両側に形成されており、剛性が低く簡単に曲がった様子。これが逆に機体を守ってくれたのかもしれない。
交換したシャフトは剛性が高いので、今度は落とさないようにしないと。(2018年11月18日)



(製作編)

(その2)

再開
中断から約1年、放置しておく訳にもいかないので再開。中断の理由が主翼の支持方法。実機ばりにワイヤで吊る方式。通常の構造に改造しようと考えたが大幅な改造になるので躊躇。
ここはこのキットを尊重してワイヤ吊り方式で作業を進める英断。また、手元にある3軸ジャイロを搭載して風に強い機体にしようとの目論みもある。さてどうなるか。(2017年8月27日)
 
構造変更
主翼はワイヤ吊りにすることにして、張力調整用のターンバックルを調べてみた。どこも在庫なし。設計図面にも具体的な構造は開示されていない。暗雲立ち込めて、再度、主翼取り付け部の構造を見直した。切断個所を工夫すればできそうな感触。
善は急げで、思い切って鋸で切断。 
胴体の主翼取り付け部の前側及び後側にべニア板を追加して主翼の左右上下方向を位置決め。
主翼は左右及び中央部をエポキシで接着、さらにカンザシ代わりにカーボンロッドを貫通させて強度を確保。胴体のAピラーは補強する必要がある。見栄えの良い方法を検討中。
意外に上手くいって本人が驚いているところ。(2017年9月2日)
主翼固定 
ピラー部を4mmべニア板で補強、.これだけで随分強度が高くなる。
主翼は前部をカーボンロッドのダウエル、後部を3mmキャップボルトで固定するようにした。キャップボルトは一か所、主翼吊り用のステー(ダミー)があるので左右方向にオフセット。非対称になるが、キャップボルトを沈頭式にしたので見栄えは問題なし。(2017年9月10日)
機首部
機首部は元の設計では大きな開口が開いているので格好が悪い。カウリングもどきを製作。バルサで蓋をして成形後に切り離しで完成。
主翼と後部と胴体とのつなぎ部を見栄え良く成形。一応、辻褄は合っている。 
サンディング
胴体は問題ないが、特に尾翼周りは剛性が低く、サンディング中に割れたり接着が剥がれたりと散々。バルサの目の方向を考慮せずに設計しているのが問題。カーボン材料で補強しながら作業を進め入ているところ。(2017年9月17日)
フイルム貼り
やっと再開、まずは主翼のフイルム貼りから。色は実機で良く見るイエロー。オラカバを使用するがイエローは比較的透けるのでレーザーカットのすすが浮き出る。バルサ部分はサンディングで落としたが、ベニヤの部分はかなり奥まで焼けているので落とすのを諦めた。このキットの問題点のレーザーカットのすすが最後まで影響することになった。
主翼を貼り終えたが、撓み及び捩じり剛性が低く、無理な飛行はリスクがありそう。目の前をゆっくり水平飛行というパターンかな。(2018年9月30日)
進行中
フイルム貼り終了。全体的に剛性が低くフイルム貼り後にしわが残ってしまい、温度をかけすぎるとバルサが変形するという悪循環。適当なところで良しとする割り切りが必要。
尾翼と動翼を合体して一応の形になった。
残る作業は、キャノピーの成形、リンケージ、ダミーの張り線の加工、ダミーエンジンの製作、機体シールの製作。意外に早く進空できそう。(2018年10月14日)
リンケージ
付属のべニア製ホーンを利用してリンケージ、いつもと同じ方式なので簡単に完了。
エレベータ/ラダーはコロナの9gメタルギヤサーボ、エルロンはタマゾーのTS1002を使用。いずれも他の機体からの移植。
リポ電池が3セル1500mAh、コックピットの下方に差し込んで固定。アンプはフェニックスの18A、懐かしいアンプ。スロットル信号が途切れると定期的にピー音、部屋の中では結構うるさいが飛行中は問題なし。
完成
張り線は手元に余っているテトラのカラーワイヤーを使用。引張ばねを使用してテンションを掛けるようにした。胴体側は輪ゴムを利用。張力はかからないので外れなければOK。
風防が付属の透明シートを使用、テンプレートがあるので製作は簡単。
これで一通り完成!
全備重量:690gで翼面荷重は35g、ムサシノのスカイカンガルー並みの翼面荷重となった。
ダミーのエンジンや機体番号シールの製作が残っているが、まずは飛ぶことを確認したいので、初飛行を敢行予定。(2018年10月20日)




(その1)

経緯
次はEスターモデルのAeronca C3(レーザーカットキット)。ネットで時々見かける機体。確かラジコン技術のデータベースにも入っており、何時か作りたいと思っていた。
オークションで見かけて入札に参加、何故かそのまま落札。出品者はリトルベランカ、幾分安価に入手できたはず。届いたのは60cmのバルサシートに合理的に(無理やり?)レーザカットされたキット。何だかな〜と暫く放置しておいたが、今回製作に着手。
愛嬌のあるデザイン。
主翼
このキットはバリが多く定盤上に当接する部分は事前にサンディングしておくと精度が上がる。
スパーはベニヤ製。この場合、主翼の撓みが期待できるので滑らかに飛ぶ機体になるはず。
このキット、精度が悪く、嵌め合いがゆるゆる。製作する上では問題ないので、これが設計思想かな?思ったほど部品数がないので結構早くできるかもしれない。(2016年3月21日)
主翼組み立て完了
瞬間接着剤で組み立てるのであれば硬化促進材があると便利。各部材の嵌め合いが緩いので硬化促進材無しでは接着に苦労するかも。
ところで左右の翼のカンザシは?説明書は不親切でその構造すら不明。もしかしてワイヤで強度を持たせるのか??
尾翼も完成。
胴体
胴体の左半分を定盤の上で組み立てて、右側を後で組み付ける工法。特に難しいところはないが、実はリンケージの取り出し口ために水平尾翼周辺は左右非対象で、同じ番号の部品でも構造が少し違っていた。説明なし。後で気づいたが、はやり間違って組み付けていた。
幸い辻褄を合わせることが可能で大事に至らずに良かった。
主翼の受け部には大きな力がかかるはずで、強度が心配。この箇所は要チェック。
主翼受け 
現段階では、主翼はワイヤで吊って強度を持たせる構造としか理解できない。そうであれば胴体上部に取り付くステーが貧弱すぎるように思える。う〜ん、謎だらけ
これで骨格部分の組み立ては終了。しばらく放置して歪をとることにする。
そうそう、これまで作ったレーザーカットのキットの中で、最も手が煤で汚れたキットだった。(2016年3月22日)
モータマウント
キット仕様ではスティック式マウントが想定されているが今更・・・。この機体はモータの位置が高いところにあるのでマウントを下部構成部材と連結しないと剛性が確保できない。
一方で、リポ電池はモータの後方に大きな側面開口から差し込むようになっている。電池のマウント部材はモータよりもかなり下側に配置されることになる。
従って、モータマウントと電池マウントとを三角部材でエポキシで接着。これで強固なマウントを実現。三角部材は電池の横方向の移動を規制する機能も兼ね備えている。
モータは前方から挿入して固定、メンテナンス可能。
前側プランク
モータ、電池が上手く収納できることを確認してプランク作業へ。これが問題。
胴体前側は3次元構造、これに片側3枚に分割されたバルサを貼るわけだが、紙でもあるまいし、バルサを上手く曲げるのは至難の業。濡らしながら割れないように曲げていくが、完璧に曲げることができず、逆Rがついた個所もある。
実機の写真をみるとボコボコの機体が多く、この逆Rが実機感を醸し出しているかも。
気になる箇所はパテ埋めで誤魔化して辻褄を合わせることにする。
甲板貼りとか他の工法を思いつかなかったのかと疑問になる。(2016年3月27日)
リンケージはいつものように空野式、こういう機体はエレベータの舵が残ると非常に飛ばし難くなる。スムーズなリンケージは必須。
問題の主翼吊り下げのステーはベニヤ板をレーザーカットした単純なもの。胴体への取り付けは部材同士の突合せ接着。流石に強度が心配なので補強構造を思案中。
このキットは突合せ接着の部分が多く閉口する。
そういえば八代のごくらくトンボさんが以前、エンジン機を作って飛ばした経験があるとのことで印象を聞くことができた。非常に飛ばし難く、速攻で低翼機に改造したところ良く飛んだとのこと(笑)。主翼に対して重心位置が低いのが影響しているようだ。
この機体も同じような運命をたどるかも・・・。(2016年4月7日)


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