バルサ電動機



コルセア(丸鷹 )

(飛行編)

初飛行
ほぼ無風の条件で初飛行。いつものようにトリム合わせで失敗しないようにM村さんに傍についてもらった。
スロットルを上げると5mくらい走って離陸して上空に。ダウン癖が強く、トリムをアップ側にかなり調整して水平飛行できるようになった。エルロン、ラダーはノートリム。上空で左右に往復させながら様子を見ると、とにかく縦安定が良い。水平尾翼が大きいのが効いている様子。
旋回は滑らかで左旋回で巻き込むことがないので安心して飛ばせる。構造上、垂直尾翼の取り付け剛性が低いので旋回時に不安定になるのを心配したが、通常の飛行速度では問題なし。
視認性はこの主翼形状のお陰で問題なく、遠くでも姿勢が良く分かる。垂直尾翼の白矢印も視認性に貢献。
6分くらい飛ばして着陸へ。かなり速度を落として旋回したが失速の気配なし。思った以上に速度が落ちるので少しパワーをかけて吊り気味にして着陸。最後までエレベータが効いてくれるので着陸は簡単。ラダーも良く効いた。
あっけなく初飛行成功。ハーフAシリーズは、ピッツ、ムスタングに次いで3機目。リポ電池と軽量メカのお陰で、どれも良く飛ぶ。機体の基本設計が良いのだろうと感心。エレベータのニュートラルが随分アップ側になったのは腑に落ちない点。図面の重心位置は安全サイドでかなり前側に設定されているのかな?
何はともあれ無事に飛んでよかったです。(2019年1月27日)



(製作編)

マルタカのコルセア
オークションでハーフAのF4U−1Dコルセアを落札。このシリーズはピッツ、ムスタングに続いて3機目となる。
実はこの機体、25年くらい前に製作、一応飛んだが何度目かの飛行で墜落大破。エルロンを1サーボとしたのでリンケージが上手くなくてこれが墜落の原因と思っている。今回はそのリベンジの意味もある。完成した時の記念写真が残っていた。息子は2才くらいのはず。
中身を確認。この機体で重要なのはカウリングとキャノピー、そして逆ガルのベースとなるメインスパー(3mmべニア)。これさえあれば後はどうにでもなる。
主翼はフルプランクとしてオラライトで被覆。エルロンは2サーボ、バッテリは3セル1500mAh、主脚は固定式、全備重量は650g(ムスタングは620g程度)とすれば翼面荷重は46g。エルロン材などの重い部材を軽量バルサに置き換えれば実現可能なはず。(2018年10月31日)
胴体
コルセアは機首が短く後重心にならないように構造を考えながら製作を進める必要がある。図面でもエンジンの真下に受信機用の電池を配置し、さらに受信機、サーボも重心より前に搭載するようになっている。
このキットはダイカットの精度が良く、べニア部材をカッターナイフなしで綺麗に抜くことができた。ダイカットの刃を研いだ直後のキットか?
エンジンマウントはそのまま使用、モータの長さに上手くフィット。
この機体の1つの課題はラダーを切るか否か。図面上はラダー固定、当時のメカを考えると必然的にそうなる。コルセアのラダーは水平尾翼の上側にあり、ラダーリンケージがむき出しになるので見栄えが悪い。ラダー固定にするか・・・。
スケール機の楽しみはタキシングにあるという意見がある。実機のラダー動翼は異様に大きく、これには何らかの理由があるように思える。ガル翼は安定性が良いのでラダーがあったほうがうまく旋回するのではないかとの意見もある。
そこでラダーを内装式で可動にすることにした。尾輪がラダーのヒンジラインの延長線上にあるので工作は簡単。1.5mmピアノ線、真鍮板、ノイズレスチューブを使って製作。重量増は僅か。
エレベータ、ラダーリンケージはこの段階で組み込んで骨格完成。次は2mmバルサでプランク。(2018年11月18日)
胴体完成
キット付属の2mmバルサは乾燥しすぎで少し曲げただけで割れてしまう。水分を与えても同じことなので使用せず。全てを手持ちのバルサで置き換え。プランクは曲率が大きな箇所もあり、無理のない大きさに分割。裏面からアクセスできる箇所は瞬間接着剤を使用。ただし、後のサンディング作業を容易にするために継ぎ目はタイトボンドを使用。
プランク完了。手で触ると凹凸があるが2mmバルサを使っているので大胆にサンディングできるので問題ないはず。この状態で重量は100g、軽いかな?
主翼
その形状から最初から定盤上で組み上げるのは難しい。メインスパーとリアスパーは3mmべニアで精度が良いので、これを頼りに組み上げる。幸い、主翼リブの下縁後半が一直線になっているので、これに治具を当てて必要な時に定盤上に固定してねじれを防止することにした。
組み立ては簡単、全体を組み上げた後に翼端に治具を当てて、リブの水平と上反角を確認、問題ない様子。上面のプランク時にこの治具を使ってしっかりと抑え込めばOK。
現時点で全備重量を予測。機体300g、動力系と受信機系で350gとして650g。特にモータをOSの3810にしてこの重量。図面上は800g〜となっている。
この重さなので翼端失速には入り難いはずだが、念のためにねじり下げをつけておこうか・・・要検討。(2018年11月24日)
プランク
1.5mmバルサでフルプランク。付属のバルサは使えないので手持ちのものに交換。表側のプランクは主翼全体の捻じれをあまり気にせずに進める。
エルロンサーボの取り付け部の工作及び主脚受け台を接着して裏側のプランクへ。こちら側は治具を作って捻じれを防止。ねじり下げは不要と判断して設定せず。
使用する場所でバルサが異なるので色がまちまち。さらに目の方向が場所によって違うので決して綺麗とは言えないが、フイルムを貼れば目立たなくなる。
生地完成
主翼下面の中央部のアーチ部を製作。図面上、翼端はバルサ無しだが、フイルムを貼ると綺麗な形状にならないのでバルサを張って成形。
主翼と胴体を合わせて隙間を調整して主翼ダウエルの位置を決定。これで全ての部材の接着が完了して生地完成となった。
主翼が思った以上に重くなり、フイルムを除いた全備重量は690g。これからサンディングすれば多少は軽くなるが、上手くいっても700g。
モータが重いので、重心さえ合えば1クラス下のモータの使用を検討する必要があるかも。(2018年12月2日)
重心チェック
モータの大きさを決めるために重心を調べてみた。意外に後部が重く、モータは予定通りOS3810(102g)とするのが良いと判断。エンジン仕様で051クラスを使うとなると思い切った軽減策が必要となったはず。051エンジンで飛ばすのは難しかったと思われる。
機体全体をラフにサンディングしてバルサパテを塗布。尾翼周りを仕上げて一応の形とした。
同じシリーズのムスタングと比べるとボリューム感がある。特異の主翼なので視認性は良いかも。(2018年12月16日)
フイルム貼り開始
実機の写真を検索すると色々な配色がある。基本はコルセアブルー。オラライトのコルセアブルーを使用。この色は初めて。実際に貼って見ると生地が透けることがなく、重ね合わせ部分が目立たない。
全体をブルーにすると視認性が心配なので、下面をグレーにすることにした。実機でも主翼の折り畳み部の内側がグレーのものが存在。(2019年1月6日)

フイルム貼り終了
作業が難しい箇所は主翼表面の逆R部分、フイルムを5cm幅の短冊状にカットして無理のないように貼り付けた。オラライトなので重ね部分が目立たないので見栄えは悪くない。
水平尾翼を接着、翼が異形なので水平が分かり難いが最後は目視を信じて瞬間接着剤を流し込んだ。OK!
操縦席は緑色で塗装。実機でもこの色が使われていた様子。シートとヘッドレストを取り付ければ完了。
デカールは付属しているが使用できるか微妙。ギローズのキットに入っているデカールは機体番号など種類が豊富なのでこれを拝借することにした。
作業は続く・・・。(2019年1月10日)
メカ積み完了
カウリングはブルーで塗装。機体の色とは微妙に異なるが、目視では写真ほどの差はない。
エルロンサーボはべニアのベースプレートに固定し、ベースプレートを機体にネジ止め。アンプは機首部に上手く収まった。
リポ電池はモータの後部まで差し込んで固定するようにした。リポ電池の交換は主翼を外して行うことになる。ラダー、エレベータサーボは防火壁の近くに配置。
今になって気付いたが、カウリングとペラの間が少し広いかも。5mmだけでも近くなると印象が違うと思うが気にしないことにした。
これで全ての部品が取り付いた。気になる重心は少し後ろが重いがウエイト無しでもよいレベル。全備重量は730g。予定よりも少し重くなったが、モータのパワーが十分なので問題なく飛ぶはず。
リンケージを行ってデカールを貼ると完成。初飛行の目処が立ってきた。(2019年1月14日)
完成!
リンケージはいつもの方法で手慣れたもの。今回、エレベータは0.8mmのピアノ線を直接べニア製のホーンに差し込む方式を採用。部品点数が減ってシンプルになった。
エルロンは1mmのピアノ線で直接接続してみた。ピアノ線の長さを決めて最後の微調整はホーンの接着時に行う。エルロン2サーボだからできるワザ。
キャノピの枠線は田宮のダークブルーで塗装。コルセアブルーとは微妙に違うが良しとする。カウリンガもブルーの上にこのダークブルーを塗布。ブルーよりも落ち着いた感じになった。
デカールはギローズのものを使用。念のために後日クリアを吹く予定。
ペラはGWSの3枚ペラ8030を使用予定。モータOS3810でこのペラを回すと結構な推力がある。問題なく飛ぶはず。
これで完成!
デカールのお陰で結構スケール感がある。同じシリーズのムスタングと並べると胴体のボリュームが際立つ。
このまま飾っておいても良いが、飛んでなんぼ、初飛行は月末かな。(2019年1月19日)

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