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ミニモア(ミニ)new

(飛行編) 

初飛行
風が穏やかな日を選んで飛行場に持ち込んだ。皆さんに披露して懸案のエルロンの左右バランスをチェック。2人に確認してもらい万全を期した。
手投げは仲間にお願いした。モータオンで手を離れた機体は真っすぐ上空へ。かなりのダウン癖、エレベータトリムを最大に上げてようやくバランス。エルロン方向は確認の甲斐がありノートリム。予想に反して安定して飛んでくれた。まさにミニモア!
この手の機体で問題になるアドバンスヨー、本機では機速があるときは気にならないが、少し吊り気味にして機速が落ちると途端に顕著になる。ほど良い機速を維持しながら飛ばす操作が必要になる。
この機体はモータ付きなのでモータオンで上空にあげて色々な癖をチェックできるが、ピュアグライダー仕様の場合、風の状態が良くないと調整する前に吊りすぎて失速に入り・・・ということになりそう。
上空では機体が大きいく見えた。これは皆さんも同じことを言われていたのが不思議、胴体と主翼の長さに起因するのか?
少し離して飛ばすと時々、機体がどちらに傾いているのか判断に困ることがある。目印、例えば主翼上面に機体番号を付けるなどの対策が必要。ラダーに独国の国旗を貼り付ける予定だがこれはあまり役に立たないかも。
本日2度、上空へ、着陸は比較的簡単、最後に地面効果で少し浮くが、操縦できる範囲内。
設定
舵角は
エレベータ:±10mm、エルロン:上10mm下5mm、ラダー:±20mm
エレベータは適切、エルロンは大きく、ラダーは小さいという印象。
本機はラダー機の性格が強いので、ラダーの舵角を大きくしてラダー旋回するようにすればもっと飛ばし易くなると思う。
重心は前縁から36mmだが、もう少し前重心の方が良いかもしれない。例えば20g程度のウェイトを追加するとしても元々軽い機体なので飛行性能には影響しないハズ。
今回の経験を基に機体を調整して次回の飛行に臨む予定。
何はともあれ無事に飛んでよかったです。(2021年5月23日)
調整完了 new
その後何度か飛ばして調整。結局、舵角は、
エレベータ:±10mm、エルロン:上8mm下4mm、ラダー:±30mm
エルロン→ラダーミキシング:10%
重心は、機首に10g追加
となった。安定して飛ばすにはある程度の機速が必要。旋回時などで機速が落ちると、途端に不安定になる。小型機なので仕方がない。速度を一定にして飛ばす操縦が必要。
本日は、2m前後の風の中でリッジ飛行、ギリギリ飛ぶが、機速が落ちると高度も落ちてしまう。モータがあるのでリカバリーできた。
同じ条件でスパン3mのアリゼを飛ばしてみた。こちらは延々とリッジ飛行でき何よりも等速で飛んでくれる。
このミニモアは「等速飛行」がキーのようだ。
飛行時の存在感は十分!これでミニモアの製作記事は終了(2021年6月19日)


(製作編)

   (その2)

リンケージ
キットに付属のリンケージは使いにくいので却下。ラダー、エレベータのロッドは0.8mmのピアノ線でホーンに直結とした、ホーンは1mmのべニア板から切り出して瞬間接着剤で固定。ラダー、エレベータサーボにはアジャストストッパーで接続。ガタのないリンケージとなった。
エルロンのリンケージは1mmピアノ線。こちらは直結として、ホーン側には抜け止めとしてシュリンクチューブを利用。サーボカバーはプラバンを使用。両面テープで固定したので見た目スッキリ。
胴体内に受信機とアンプを取り付け。狭いので立体的に配置。
リポ電池はべニア板でフロアを形成してこの上にベルクロで固定する。キャノピー部と干渉しないように配線の整理整頓は必須。
キャノピーをネジとスーパーXを併用して固定。意外と上手く取り付けることができた。こんな時にスーパーXは最強。
キャノピー部の胴体への位置決めは前部及び側部のノックピン(1mmカーボンロッド)で行い、最後にテープで固定する予定。
受信機とエルロンサーボを接続する延長ケーブルの雄コネクタは嵩張るのでカバーを外した。破損や防塵に注意が必要。
完成
重心合わせは、胴体の重心位置に1mmの穴を開けてここにピアノ線を通し胴体を吊って行なった。結果、40gのウエイトが必要であった。これで全備重量はジャスト300g。
モーターオン、振動なしで静かに回ってくれる。推力は問題なし。
舵角はどこにも記載がないが、この機体はそれほど舵に敏感でないハズなの神経質になる必要はないと思っている。懸念点はエルロンの中立位置が分かりずらく、大きくずれている可能性もある。確認方法を工夫する必要がある。
これで一応完成、初飛行は梅雨明けかな?(2021年5月16日)

   (その1)

オークション
ミニモアはサーマル工房の1/5のものを所有、条件の良いときに持ち出して楽しんでいる味のあるグライダー。
先日、オークションで1/12のキットを発見。スケール感は半端なく主翼のリブの多さも驚き。丁度、製作していた機体が完成したので次のテーマとして入手。
手元に届いたキットは1mmバルサを主体としたレーザーカットのもの。翼幅1422mm、全長632mm、重さ300gとなっている。
飛行性能は不明だが飛行場のリッジで条件の良いときに飛ばすことを前提としてピュアグライダーとする。製作を楽しむ機体と位置づけ、スケール感を高めるために被覆も工夫する予定。
キットには原寸図面だけが添付されているがネット上に製作説明がある。40頁にわたって写真付きで説明されており作り方で悩むことはなさそう。しかし、各部材が華奢なので無事に完成までたどりつけるかな?(2021年3月7日)
尾翼
キットの中身をチェック、レーザーカットの精度が高く、細かな個所まで焼けることなく加工されている。主翼リブは実機のように中抜きされておりこれには驚いた。
部品はあちこち分散されておらず、探すのが楽になっている。このキットのように部品点数が多い場合は非常に助かる。
使用する工具は、薄刃のカッターナイフ、瞬間接着剤の低粘度と高粘度、硬化スプレー、サンディングボード(小型)位、ピンセットがある便利。
部品の精度が高く、レーザカット面の焦げ部分をサンディングすると隙間が出るほど。組み立て後に部品が突出する場合、先の工程でそこに他の部品が嵌るので注意が必要。
製作は、低粘度の瞬間をメインに使用。塗布量が多いとバルサの表面に浸みだして指が大変なことになる。毛管現象を上手く使うのがコツ。
尾翼完成、ラダー3.5g、エレベータ9.4g、モノコックで剛性十分。
胴体
片側ずつ作って合体するタイプ。胴枠が13枚あるので滑らかな形状を再現できる。
上面をプランク。説明書には端部を少量の瞬間接着剤、残りはラテックス接着剤を使えとある。ラテックス接着剤、ゴム系接着剤のはずでボンドGPクリヤとかスーパーXが該当すると思われる。いずれも木材OK、使いやすいGPクリヤを使用、問題なく接着。
ここまでは簡単だった。次の工程のカンザシ部分の角度の出し方が良く分からないので主翼と照らして理解する必要がある。(2021年3月14日)
カンザシ受け
カンザシは、PVCチューブとこれに挿入される4mmカーボンチューブで構成される。PVCチューブは胴体側の受け台の角度に合わせて接着すると適切な上反角になる。エポキシ接着剤で固定。付属の4mmカーボンチューブは長さ200mm、カンザシは前後2か所でこの長さでは足りない。後方のカンザシは単なるノックピンとして使うのか?何処にも説明がない。手元に4mmカーボンチューブがあったので、前後2本のカンザシとして製作を進めることにした。
サーボ搭載
この機体は5gサーボが指定されている。E-MAXのES9051を用意、実際に搭載するにはサーボベッドの開口を少し広げる必要があり、またサーボの耳の先端を1mm程度カットしないと他部材と干渉。そんなことでサーボヘッドを接着する前にサーボが上手く取り付くように加工を済ませておかないと、作業空間が狭いので後で後悔する。
リンケージ
説明書では1mmカーボンロッドで直接サーボをホーンを接続するようになっている。そのままではリンケージが撓んでしまうのは間違いない。安定性及び操縦性に影響するので、内径1mmのノイズレスチューブを設けた。動翼側ではこのチューブを固定するために2mmバルサを追加して出口を形成。
プランク
このキットで失敗する可能性が一番高いのはプランクと思われる。実は適当に作業して胴体が歪んでしまった。その経験から次のように作業するのがお勧め。胴枠とストリンガーだけの骨格構造は剛性がないのでプランク次第でとんでもないことになる。
1)上面のプランク材CC1は後工程の基準になるので正確に位置決めして接着すること。湾曲させるために表面側だけに水を噴霧。2〜3分待つと上手く湾曲。円筒に巻きつけて乾燥させると尚よい。接着はGPクリヤ主体。ずれた場合は剥がして再接着できる。説明書にあるようにマスキングテープで固定。もちろん、胴体が捻じれていないか目視で確認。
2)側面のプランク材CC3の上縁は、CC1の下縁と突き合わせて接着するようになっている。この場合、接着面積を稼ぐためにバルサ端材で受けを設ける。またCC3の前縁が乗る胴枠にも2mmバルサで受けを形成する。
3)CC3に水を噴霧して実際に胴枠上に載せる。プランク材がピッタリ収まらないはずなので、CC3をカット/サンディングして上手く収まるようにする。これをしないで力技に頼ると後悔する。多少の隙間ができたとしても後で端材やパテで埋めれば問題なし。
4)接着はGPクリヤ主体。自分の場合は、CC3とCC1の突き合わせ部分はタイトボンド+瞬間(高粘度)で接着。捻じれを確認して乾燥を待つ。
5)主翼部のプランク材CC4も同様
6)機首部のプランクは8mm幅の短冊、これはタイトボンドと瞬間で接着。この部分は後でサンディングして整形するのでタイトボンドがお勧め。
プランク材CC1、CC3は1mmバルサ、多少の歪みは後で別の方法、例えば、パテやバルサ材の貼り付けなので修正するのが良いと思う。
注意
1mmバルサにレーザーカットで部品番号が付与されているが、レーザーが貫通した部分がある。あとで穴が開く可能性があるので、低粘度の瞬間を流しておくこと、実際に側板CC4で発生。完全に外れる前に気付いて対処。
完了
胴体の歪みは主として胴体下面のバルサ材の突き合わせ部の周辺で目立つ。幸い水平尾翼の受け台は水平になっており、さらに胴体上面は歪んでいない。通常、胴体下面をまじまじと見ることは無いので気にしないことにした。パテで修正する程度、深追いは禁物。
サーボ2個を搭載した状態で50g、モノコックなので剛性十分!
キャノピ周辺
1mmのベニヤとバルサで構成される。1mmバルサの接着はタイトボンドを使用。サンディングしすぎると穴が開くので要注意。パテの出番となる。(2021年3月20日)
主翼
まずは内翼から。
リプは1mmバルサで複雑な肉抜きがされているので取り扱いに注意が必要。例えば、他の部品を組み込むときにリブに力が加わって壊れる場合がある。その時はピンセットと瞬間接着剤で補修することになる。
スパーは、外翼との関係で決まる内外の方向性がある。逆になると修復が難しくなる。カンザシ受けの挿入時に力を入れすぎるとリブが壊れる。また、このカンザシ受けを挿入することで内翼の捻じれが出る場合がある。その時は、プランク時に定盤上にしっかり固定して接着を行う必要がある
プランク材は説明書では上面側から始めるようになっているが、自分としては色々な理由から下面から行なった。
リブキャップを接着するまでは気が抜けない。接着はタイトボンド、高粘度と低粘度の瞬間接着剤を使い分けながらの製作になる。
内翼が完成。(2021年3月21日)
外翼
テーパーが強いので先端では内翼に比べてリブが随分小さい。製作時の破損を防ぐためにバルサリブの打ち抜き材は事前に外さず、リブキャップの接着後に外すようにした。
前縁は前縁材なしでプランク材を重ね合わせる方式。プランク材は1mm、湿らせて時間が経過するとかなり柔らかくなる。これを利用して、マスキングテープで強制的に巻き込んで前縁を形成。
外翼は内翼に比べて湾曲及び捻じれが生じやすいので、プランク材の接着は定盤上でしっかり押さえながら行った。
生地完成
外翼が完成して生地完成。組み立てるとミニモアが出現。サーボ2つを内蔵した状態で130gと軽量。説明書では300g−となっているが何故?テールヘビーでウエイトが要るのか?
このキット、部品番号の付与ミス、カットラインの間違いがあり注意が必要。
部品が小さく端材の中によく見ると部品が入っていることがあるので、端材はこの段階で廃棄するのがお勧め。
被覆
スケール機なので被覆、塗装をどうするか考える必要がある。特に胴体は紙張りとか薄板をボンドで貼り付けるなどの選択肢がある。情報収集して色々と試してみることにした。(2021年3月28日)
方針変更
生地完成状態で重心位置をチェックしてビックリ。予想はしていたが機首に100g以上の重りが必要。300g程度の機体の内の下手をすると半分が重りになるのは如何なものか。
ということでモータ仕様に方針変更。なるべく造形を崩したくないので、6インチの折ペラ、サーマル工房のステルスハブを利用することにし、リポ2セル仕様でモータはEMAXのCF2085、モータマウントが特殊でこれを使えば機首に上手く収まるはず。
モータシャフトは長いものに交換する必要がある。以前、ブラシレスモータを自作していた頃に集めた3mmシャフトが役に立つ。
このユニットは80g程度、無駄な重しを大幅に低減できる。ペラを外せば、ピュアグライダーに変身するので良しとする。少し進展。(2021年4月4日)
モータ取り付け
狭い空間なのでモータの取り付け方法を工夫。まずはモータのシャフトを長いものに交換。モータマウントは、機首部に固定、モータと胴体が干渉しないように胴枠の一部を削りながら位置を微調整してエポキシ接着剤で接着。これで何とか機首部に納めることができた。
アンプ、リポ電池、受信機はサーボマウントの上に立体的に納めることになりそう。(2021年4月7日)
大まかな目処が立ったところでいくつかの問題が顕在化した。
@ラダーの取り付け方法:ミニモアのラダーは特殊な形をしており胴体に取り付く部分が少ない。このため、プラスチックのヒンジを使ったとしても剛性の確保が難しい。シートヒンジを併用して誤魔化すしかなさそう。
Aエルロンサーボの固定方法:リブ間の幅が狭いので、エルロンサーボを単純に横置きしたのではそこに収まらない。サーボのメンテナンスを無視してはめ殺しにする覚悟が必要。
以上の点は説明書に明記されておらず、他にもエルロンホーンの位置が上手くないなどの問題あり。製作を進めながら考えていくことにした。
再開
そうはいっても放置することもできず製作を再開。サンディングを済ませてフイルム貼りを検討。フイルムはミクロンフイルムかオラライトに絞るとして、試験ピースを作ってシミュレーション。バルサの上に水性ニス(ケヤキ色)を塗布してミクロンフイルムとオラライトホワイトを貼ってみた。
オラライトのホワイトでは、ニスの色が中途半端に消えてしまいよろしくない。ミクロンフイルムではニスの色が綺麗にでる。接着性も良好。従って、胴体は水性ニス+ミクロンフイルムで良い結果が出そう。主翼は何もせずにオラライトホワイトを貼るのが良さそう。
胴体に水性ニスを塗布。パテの部分ではニスののりが良くないのでまだらになるが、機体番号が入るので上手く誤魔化せると踏んでいる。(2021年5月4日)
フイルム貼り
エルロンサーボはスペースの関係で5gサーボに限られる。それでも下部ケースを取り外さないと上手く収容できない。そこで一回り小さなE−MAXのES9251IIを使用。トルクは0.25kgと小さく不安もあるが300gの機体なので問題ないかな?
サーボは構造上ネジ止めできないのでスーパーXで固定。後で取り外すことは念頭にあるが作業が面倒。サーボが壊れないことを祈るばかり。
エルロンホーンの位置をサーボの位置に合わせて変更、バルサブロックを追加。
主翼のフイルムはオラライトのホワイトを考えていたが、値上がりして1本4000円弱、ありえない値段になってしまった。Eライトのホワイトに変更、値段はオラライトの半分以下。Eライトはこれまで何度か使用、温度管理をすれば上手く貼れる。
胴体はミクロンフイルムを使用。これを貼ると光沢が出るので何度もニスを塗ったような仕上がりとなった。
これでフイルム貼りまで完了。(2021年5月8日)
組み立て
水平尾翼は取り外し式になっているが取り外すことは無いのでスーパーXで固定。左右のエレベータ動翼の連結は、付属の1mmのピアノ線では無く1.2mmの焼きが入っているピアノ線で行った。
胴体側面の機体番号は、インクジェット用の透明フイルムに印刷してクリアを吹き付けて表面を保護、これを貼り付けた。これだけで胴体の色むらが気にならないようになった。
主翼の固定は前後2本のカンザシで行う。主翼の抜け止めはネジで行うようになっているがカンザシを2本使うと抜けにくくなるので、テープで固定するだけで問題ないと思う。
最後にラダーの取り付け。ヒンジは大きなシートヒンジ(高さ20mm)を使用。これによりヒンジ軸が倒れること無く適切に作動するようになった。結局、付属のヒンジは使わなかった。
これで組み立て完了。サーボ4個を組み込んだ状態で160g。モータ、アンプ、受信機、リポ電池、折りペラを合わせで80g。リンケージ、延長コードなどで20gとしても全備重量260g。指定の300gはクリアできるハズ。(2021年5月9日)

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