ハイドロフォーム
2号機

完成後、見事に飛行に成功。1号機のオールスチレン製とは全く比較にならない「飛行/走行性能」「耐久性」「軽さ」の機体が完成。
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飛行回数を重なるにつれて自由に飛ばせるようになった。(9月23日)

遂にインドアでの飛行に成功。なかなか飛ばすの難しかった→(10月8日)
new阿蘇での飛行会の時の様子→ビデオ(10月16日)

<2号機>


オリジナルの図面通りに製作した機体で得たノウハウを基にして、独自の構造の機体を製作することに。
◇耐久性があり
◇陸水空のいずれでも遊べる
機体を目標にした。

(材料)
◆フロートは全て発泡ブロック、その他はスチレンペーパとする。
1号機の経験から、壊れるのはフロート部だけで動翼部は殆ど壊れないことが分かった。また、フロート部の防水を維持することは難しく、一度陸上を走らせるとどこかが壊れてしまう。これでは陸上と水上を同時に制覇することは難しい。
◆前側のフロートはフローティングする。
常に綺麗な着陸ができるとは限らない。衝撃を少しでも和らげるために、1号機でも採用したカーボンロッドによるフローティング構造を踏襲する。
(製作)
フロートは、オリジナルの図面に基づいてテンプレートを作成し、熱線にてカットした。手動切りになるが、何回か練習すると驚くほど上手に切れる(簡単に)。この状態で、フロート:25g、カーボンロッド:19g、合わせて44gになった。前後方向のカーボンロッドは2.5mm中実、左右方向は3mm中空。(2005年7月23日)
フロートとカーボンロッドとを確実に接続するためにカーボンシートをフロートの全幅にわたって瞬間で接着。フロートの支持剛性アップ。
デッキはオリジナル通り3mmスチレンペーパから切り出し、スコッチ77を使ってフロートと接着。狙い通りフロートはある程度撓むことができる。この時点で重量は68g。これ以上の補強や防水対策は必要ないのでスチレンぺーパで作るのと同程度の重さと思われる。(7月24日)
その他の部品の切り出し、カーボンシートによる補強が完了。更にフロートの下面をマイクログラス+エポキシで被覆。この状態で90グラムになった。エポキシは仕上用エポキシ接着剤を使用。購入から4年位経過しているせいか多少黄色く変色しているような・・・。
オリジナルに比べて、サスペンション構造を採用し、壊れ易い場所が補強してあるので耐久性は高いと思う。
(動力系)
1号機は全備重量280g程度。E−ZONEでは200g程度に仕上げた機体がホバリングしている様子が紹介されてる。200gは可能なのか?
例えば、サーボ4g×3:12g、受信機:10g、アンプ:10g、リポ(2セル):35g、モータ+ペラ:40g
とすれば約107g。機体を100gで仕上げることができれば210g。ハッカーA20-34Sを使うとすれば推力330g位なので、推力比1.6程度。実際には更に重くなるはずなので、仮に230gになったとすると推力比1.4位。
離水するには推力比:2となっているが、そこまでは推力は必要ない。1号機でも8×4DDのペラで離水に成功。この仕様にしようか・・・悩ましい。(7月27日)
モータをハッカーA20-34S+リポ2セルに決定。モータマウントはカーボンロッド(2mm)による4点支持とした。モータのバックマウントを利用し、カーボンロッドにヒシチューブを2重に被せてプレートに接着。捻れ方向の強度を高めるためにカーボンロッドを追加する予定。

動翼の取り付け完了。この状態で132gになった。電池:35g、メカ:35g、リンケージ10gとすれば210g+αになる。キャノピをを軽量に作れば220g弱になりそう。良い感じになってきた。(7月30日)
動翼のリンケージ完了。1号機からのメカの移植準備完了。キャノピーが無い状態で、全備(リポ含む)212gになった。重心はリポを最も前側に配置すると前縁から6cmの位置にできる。(7月31日)

(完成)
キャノピを1mmスチレンシートで作成(4g)。アンテナ(50cmにカット)はデッキ上にノイズレスを立てて沿わした。ますますボートのようだ。結局、全備重量は、リポ2セル700mAhで220g、2セル360mAhで210gになった。アクセントにT−REXに付属していたデカールをフロートに貼り付けた。視認性向上。

近くの公園のグラウンド(池も併設)で試験飛行を敢行。今日は防水を施していないので地上だけで我慢。
◆地上走行
グラウンド上を自在に走ることができる。ペラのトルクにより左旋回は非常に良好。右旋回はスリットルを煽るように操作することで容易に行うことができる。
◆飛行
地上を少し走らすと簡単に浮き上がった。その際に左ロールに入る癖もなく非常に素直な特性である。重心位置(前縁から7cmくらい)もよさそう。公園なので周辺に障害物(木やフェンス)があり水平飛行は難しく、コブラ状態での飛行になったが、失速することなく旋回性能も良好。ホバリング状態から垂直に引き上げることも可能。軽さはパワーを体感できた。このモータで十分。ラダーを上手く使えば非常に狭いところで飛ばすことができる。着陸は簡単。1号機で経験した速度が落ちたとたんに左ロールに入ることもなかった。色々な飛ばし方ができそう。
◆飛行後の機体チェック
地上走行によりフロートの下面のグラスが破損した。写真のV形の部分にはカーボンシートを貼っていたのでそこだけが残った、それ以外は全く無傷。軽いこととサスペンション機構が上手く働いた。大成功。
今後は自在に操ることができるよう飛ばし込んでいく予定。ハンドキャッチができそうな気がする。(8月6日)
破損箇所は修理してPPシートを貼り付けておいた。

芝生のある広い場所で飛ばしてみた。かなりゆっくり飛行できるので、慣れると目線の高さで8字飛行が可能。ホバリングでの静止、この状態から垂直上昇+ロールもできた。。今日飛ばした感じでは、エレベータの面積/舵角が不足気味。ハンドキャッチが現実のものになりそう。が・・・どこを掴めばいいのか。練習練習。 (8月7日)
きれいな芝生のある公園で飛ばすことができた。風が弱くこの機体の特性を見るには良い条件であった。
◆離陸
数メートで軽々と離陸でき、離陸直後も安定している。
◆水平飛行
基本的に頭上げの状態で飛ぶ傾向がある。本機の場合は「軽量」「リポ2セル」なのでそれほど速度が上がらないのも影響していると思う。300g+αでリポ3セルで設定すれば、かなりの速度で豪快に水平飛行できると思われる。
◆旋回
エレベータだけでは大きな旋回になってしまう。ラダーをうまく使うと驚くほど小さな旋回ができる。旋回時に巻き込むことはないので高度が低い場合でも安心して旋回できる。ストールターンも小さな旋回をするには有効。
◆ホバリング
エレベータがフルアップの状態でホバリング状態に入る。この状態では機体は安定しておりラダーの舵が殆ど必要ない。ホバリングといってもかなり前傾姿勢である。スロットルを使えば高度のコントロールは容易。正面状態から背面状態へのホバリングを試みたが、エレベータの舵角が不足しているためか、推力線がかなり高い位置にあるためか背面に入らなかった。背面状態に入ればハンドキャッチがやり易くなるのだが。
◆着陸
コブラ状態で降ろしてくれば狭い場所でも着陸は簡単。タッチアンドゴーも容易。 (8月14日)
この機体の癖に慣れたので、かなり自由に飛ばせるようになった。水平飛行中に左ロールする癖があるのでエルロンのトリムで合わせた。エルロンのオフセット大であるが気にしないことにした(どうも面一でないと精神的に不安)。これで飛行中ロール方向にふらつくことがなくなり飛ばしやすくなった。垂直ロールはインパクトが有るようで、ソフトボールをしていた子供たちの歓声が聞こえた。満足満足。
度重なる離着陸にもかかわらず機体の損傷は全くない。 (9月2日)
飛行回数を重ねるにつれて低空で飛ばすことができるようになった。ロールも低空でできる。現在まで機体の損傷はない。フロートが適度にショックを吸収してくれるためであろう。先日のANAの格納庫での飛行で何度もコンクリートの上に着陸したが、その際にも壊れることはなかった。世間ではブームが過ぎているようだが、飛ばしていてなかなか面白い。結局、何人の人が飛ばし込んだのだろうか?E−ZONEで公開されたこの機体をそのままコピーして販売するという輩もいるようだが、オールスチレンボード製の様子。商品として耐久性を確保する工夫はされているはずだが・・・。実物を見てみたい。
(9月23日)
インドアでの飛行に挑戦。離陸も旋回も簡単だった。背面コブラに入らないので壁ぎわではコブラ旋回が必須。ロールにも成功したが、その後、耐えきれず墜落してしまった。
それでもデッキにシワが入った程度で、その後も跳び続けた。恐るべし耐久性。
縦壁に張り付いて自在に左右上下に移動できればいいと思うが、そんなに都合の良い壁は見あたらない。どこかにないかな〜。
ハイドロフォームは水陸空を制覇しようとして製作してきたはずが、いつの間にかインドアで飛ばすことになってしまった。それだけ飛ばして面白い機体ということだが初心に立ち返って「水上からの離水」にトライしてみよう。1号機のように撃沈しないことを祈る。
(2005年10月8日)

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